モハーの断崖


 アイルランドの自然のイメージとして、放牧地の他に断崖絶壁があった。クリフス・オブ・モハー(モハーの諸断崖)というところにダブリンから日帰り(11時間かかるが)で行くツアーがあり、アイルランドを東西に横断する経験も味わえるので、参加することにした。ドライバーが時折ジョークを交えて行く先々の場所の説明をしたが、残念ながら私には早口英語に聞こえるその説明はほとんど理解できなかった。休憩時間の終りの時刻などは何とか聞き取れ、他の皆さんに遅れて迷惑をかけることは無かったが、皆が笑っているのに笑えない自分は情けなかった。日本人は私だけ、というかそもそもアイルランドで日本人には1人も会わなかった。ダブリンでは好天だったものの、断崖に着いたころは曇り空となった。事前に写真で見ていたので、景色そのものにたいへん感動することは無かったが、訪問観光客の多さには驚いた。
 この崖は、かつて川によって運ばれて堆積した岩の層が波の侵食を受けて形成されたという。崖の長さは約14キロメートル。南端では大西洋から120メートルの高さ、北へ8キロ最大214メートルの高さに達する(Wikipedia「Cliffs of Moher」より)。
 普通の観光は、崖のすぐ近くにあるビジターセンターあたりでバスや車を停め、西に歩いて進んでいき、その後、崖にそって南北に行くそれぞれの上り道のどちらかを選んで行くとすぐ南からは北の、北からは南の、それぞれの断崖が見られる。ドライバーは「南側から見るのがお薦めだ。」と言った。ツアーは1時間半もここで時間をとったので、私は南北両方から断崖を見ることができた。天気はあまりよくなかったが、うっすらとアラン諸島の一端も見えた。

北側から見た断崖


南側から見た断崖。海(大西洋)の向こうにアラン諸島がうっすら見える。


 


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