16. Sacristía y Museo  聖具室と美術館


 樽型の天井画はナポリ人ルーカス・ジョルダンの絵画で豪華に装飾されている。主なテーマは、マリアによる聖イルデフォンソへの聖衣の授与である。



 入口から見る正面に、エル・グレコの「El Expolio(エル・エスポリオ)聖衣剥奪」(1579年作)の絵が置かれている。エル・グレコの友人の父が大聖堂の聖職にあったことから、この絵が大聖堂に描かれることになった。テーマは、ゴルゴタの丘で十字架に架けられようとしているイエスが衣服を剥ぎ取られるシーンである。


 


 この絵に向かって右側に、ゴヤの「キリストの逮捕」がある。

 


 隣の部屋にもいくつもの絵画が展示されている(聖具室はいくつかの部屋が繋がっている)。有名な画家のものとしては、ルネサンスの巨匠ラファエロの「ヴェールの聖母」、カラバッジオの「洗礼者ヨハネ」、ティッツィアーノ「パウロ3世」、アントン・ヴァン・ダイク「聖家族」(1624年)、

   

左がラファエロの「ヴェールの聖母」、右がカラバッジオの「洗礼者ヨハネ」


  

左がティッツィアーノ「パウロ3世」、右がアントン・ヴァン・ダイク「聖家族」


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