春分から清明へ 緑と花の西安
私が西安に行ったのは、2009年3月27日から4月1日、二十四節季でいうと春分から清明への時期であった。清明(せいめい)とは「すがすがしい」の意味であり、ときどき雨が降り、桃や杏の花が咲き、柳が緑となり、人々は墓参りなど郊外に出かけ、屋外で酒宴を開いたりする。私がいたころは、1日の気温は朝晩は5度くらいで冷えるが、日中は15度くらいになりぽかぽかしたこともあった。同じころの東京の気温に似ていた。雨も降り、小麦に恵みをもたらしていたし、まさに杏の花が咲き、柳が緑であった。また、桐の白い花や中国語で「紫荊花」、日本で「ハナズオウ」という紫色の花も咲き、さらに日本が送った桜の花も開花し、中国の人々に愛されていた。いい時期、まさに西安の春に来たのであった。西安の人々は、外に出て、朝は太極拳や現代音楽によるダンスをし、後は花の咲く公園などに集まり、凧上げや踊りに興じたりしていた。
雨に煙る西安の西郊外の小麦畑。恵みの雨である。
杏の花が満開。緑の麦畑と色を引き立て合っていた。
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日本の都会ではめったに見られない桐の花。昔は女子が生まれると嫁入り箪笥を作るため植えたという。
赤い八重桜?
紫荊花(ハナズオウ)
西安中心部、鐘楼公園。春の花がアレンジされていた。向こうに見えるのは鼓楼。以下公園内の花々