初めに



 2024年までスペインには行ったことが無かった。スペインは独自の歴史と文化を持つ偉大な国であり、世界の各地に影響を与えてきた国である。また、私の大好きな民族衣装について各地で多彩なものを見られる国であり、さらに中南米に広大なスペイン語文化圏を形成していて、いずれ中南米にも行きたいと思っている私にはぜひとも旅行したかった国であった。
 ただし、独自の文化を誇る各地方をすべて巡り、さらに重要な史跡を訪問するだけでも膨大な時間を要する。また、スペインの文化や歴史については、もう無数の本やサイトが出回っているので、私がそのようなものの後追いサイトを作っても意味がないと思った。また、私はヨーロッパについては、あまり知られていない、相対的に見て大国に「抑圧」されてきて、独立をかちとるのがたいへんだった国々に行ってその歴史に関連するものをまとめたサイトを形成したいと考えているので(エストニア史のサイトがその一例)、残念ながらスペインに深入りする時間的、金銭的余裕は無い。政府、日銀の無策(いや失策か?)による異常な円安も打撃である。
 そこで、今回はわりきって次のようなスペイン旅行をし、サイトを作ろうと考えた。
①何といってもフラメンコ衣装に通じる、アンダルシア地方の民族衣装をふんだんに見られる「セビーリャの春祭り」(フェリアと言われる)に行くのを最重点とする。その団体ツアーを探したが、なぜか無かった。しかし、ある旅行社がその時期にセビーリャも含めての個人スペイン旅行の手配をしてくれて、しかもあまり知られていないような安めのホテルを取ってくれたので、これに乗ることにした。
②初めてのスペインなので、京都の金閣銀閣清水寺、東京の浅草、お城など、外国人が初めて日本に来たらたいてい行くような場所にあたるところ、すなわちトレドの大聖堂、アルハンブラ宮殿などに行くこと。ただし、世界遺産の建物でも、内部の撮影が禁止されているところでは、写真を生かせるサイトが作れないので、それらは避ける。そして、他のサイトの「後追い」にならないように、いくつかの世界遺産の建物の内部をできるだけ隅から隅まで撮影し、紹介すること。(幸い、世界遺産ではないが、写真撮影が禁じられているはずのマドリッドの王宮が事実上の解禁をしたようで、スマホで多数の内部の写真を撮ることができた。これは王宮の公式サイト以外のほとんど個人のWebサイトでは紹介されていない写真ばかりだと思う。)
➂今後、私にとっての「未踏の地」の中南米に行くとき、そこに「スペイン文化の名残」を見出せるよう、教会はもちろん、今に残る古い街並みなどをしっかり目に焼き付けておくこと。また、スペイン独自の食文化を飽きるほど体験すること。

 以上を目標に、マドリッド、セビーリャ、グラナダ、バルセロナなどを巡る実質9日間の個人旅行をして、「初のスペイン」のサイトを作った次第である。


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