スロヴェニアの代表的民族衣装について


 上の地図にある、リュブリャナの北部の地域を歴史的にGorenjskaゴレンスカ地方というが、首都リュブリャナと、カムニクを含むこの地方の民族衣装とが、だいたいパレード2のページでお見せしたスロヴェニアの代表的民族衣装である。女性のものに限ってこれを説明してみたい。リュブリャナの民族学博物館には、下の図のようなスロヴェニア全土の民族衣装の分布図があるが、その図でもそのことがほぼ確認される。

7の赤○の上の建物がリュブリャナの場所。同様な衣装の場所に赤○。青○は被り物は違うがその他は赤○のものと同じところ。


 パレードのカムニクのグループにいらっしゃった次のお三方のものが分りやすいので、具体例の写真として使わせていただく。 

○既婚者は頭にTjehl(ティェフル)という、黒いビロードに金糸や金色のものを付けて装飾し、糊のきいた白い布で頭を覆うところを作ったものを被る。特に上に高いものにする。
 後ろに大きなリボンを付ける。 
   

 未婚者はZavijačka (ザヴィヤチカ)という、白い麻の三角形の布を二つに折ったものを黒いビロードに付けた、短い被り物をする。
 左のお二方は既婚、右の方は未婚か。
 地域によっては、白の刺繍の入った白い四角の布(カーチーフ)を被って頭頂で結び目を立てるようにする。
○長袖の麻の白ブラウス
○袖無しの上着と一体となった長いスカート(ワンピース)。赤紫など濃い色で、裾のあたりに二、三本の黒線。
 上記お三方の左の女性は明るめの緑色、真ん中の女性は濃い赤(赤紫)色、右の女性は紫色のものを着けている。
 この他、下の方々に見られるように、青色(手前の女性)、茶色(奥の眼鏡の女性)などのものを着ている。

 ○黒を主としたエプロン
 ○Sklepanec(スクレパネツ)またはKositar(コシタル)という、様々な形飾りがついた鎖状の金属製のベルトをエプロンの上から斜めに掛ける。長いリボンが付いている。
 ○模様を織り込んだフリル付きのたいへん綺麗な明るい色の絹のショールを肩に掛ける。パッと見たときまずこれが目に入る。一人一人が違う色、デザインで個性を発揮している。
 ○ソックスは、白いウールの、「グビナスティ編み(Grbinasto tkanje)」技法で編んだ立体的な網目状もので、膝上までの長さがある。かつてはその女性の家の裕福さを示した。
     
 ○白いハンカチまたは赤い傘を持つことが多い。
以上、私はたいへん洗練されている上品でお洒落な衣装だと感じる。
 このページの内容については、サイト「Costume of Gorenjska, Slovenia」から学ばせていただいた。そのURLは、

https://folkcostume.blogspot.com/2012/12/costume-of-gorenjska-slovenia.html である。

ソックスに関しては主に
https://trigo.si/index.php/zenska-narodna-nosa/nogavice

          を参照した。

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