危ないっ!!!


 カムニクの民族衣装パレードを見たくて、「事前学習」して、次の写真の古い城跡の石垣のところに行って見よう、と決めていた。当日パレード開始の30分前に行ったが、もうそこにはたくさんの人々が並んでいた。なんとか少し空いているところに入り込んで見学場所を確保した。ただ、ご覧の通り、安全対策として金属製の二本の横棒があるだけで、頑丈なのだが、「もし外れたり折れたりすると下に落ちてしまう」と心配になり、なるべく横棒に近づかないようにした。ここは道路から4~5mの高さであった。落ちれば間違いなくたいへんなことになる。もう少しでパレードが始まろうとしていた。
 そのとき、である。4、5歳くらいの金髪の小さなかわいらしい女の子が、私の横をするすると抜けて、石垣の縁の床にぺたっと座り込んで足をぶらぶらさせた。彼女の前には二本の横棒があったが、おそらく彼女にはそれが見物に邪魔だと思ったのだろう、片手で棒を握っただけで頭を横棒の前に出したのである。下の写真の黄色い↑で示した男の子のようにである。

4、5歳の子ではないが、手で棒を持っていないし、この子も危な! 私の位置はこの道路を挟んだ反対側


 私はとっさに彼女を指さして、周りの大人の人々に大声で「danger !」そして「dangerous!」と叫んだ(正確にはin dangerと言うべき!)。片手で棒をにぎっているものの、パレードを見ているうちに手を放して下に落ちる可能性が高いと判断したためだった。すると初め周りの人々は「私の子ではない」と言うつもりなのか、手を顔の前で振っていた。私はさらに大声で叫び続けた。そのように後を向いて人々とやりとりしているうちに、いつの間にか小さな彼女はいなくなった。もちろん落ちてはいなかった。親が連れて行ったのであろう。親が目を離した隙にちょこちょこ出てきたものと思われる。大事いたらなくて良かったが、数日の間、この件が頭から離れなかった。パレードが終わって宿に帰ってから、地元の実行委員会に英語で事態を報告し、今後、パレード見物に高いところに子どもを連れて行かないよう、キャンペーンを張るよう、忠告のEメールを送った。
 小さな子どもや孫をもつ方々、くれぐれも子どもと高いところに行くのは避けた方がいい!


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