「アルプス文化圏」の一端


 私見であるが、スロヴェニアは、オーストリアの影響を受けた生活文化をもつが、さらに広く見ると、スイスも含む「アルプス文化圏」の一端の性格をもつと思う。その端的なものが、家のベランダや窓から鉢やプランターに植えた花を出していることである。これはスイスでよく見られる光景である。1982年、スロヴェニアがまだユーゴスラヴィア連邦の一国だったときも、このような花々を見て、他のユーゴ構成国に比べてのスロヴェニアの「洗練さ」を感じた。そのときの印象が強かったせいか、国のあらゆるところで見たような記憶だったが、今回また行って見ると、リュブリャナ市内ではあまり見られず、ボヒニュ湖など一大観光地に近づくほど「ベランダ花々」を飾る家が増えて行くことがわかった。また、フェスティバル開催地のカムニクではパレードの通るメインストリートにこの「ベランダ花々」がよく見られた。このように、観光客を意識した面があるのは事実だが、それでも観光地とは思えないような田舎町や都会の家の中にも花を飾っているのが見られ、総じてスロヴェニアは「アルプス文化圏」の一端だと思った。以下、バスや電車の中から撮った写真を列挙したい。私も薔薇など花を育てているので、このようなものを見ると心が洗われる。
 
まずは、リュブリャナ郊外のアパートのもの。



次のものは、リュブリャナからボヒニュ湖に向かった時の家々のもの。


 

これくらいは普通のもの


 

湖に近づくにつれてだんだんと花が多くなる感じ


上の二つの家の飾り方は、鉢やプランターの配置をよく考えて飾っている、とても洗練されている感じ


 パレードの行われるカムニークの町は、そのパレードが通るメインストリートの家々の多くに花が出されていた。

 

 

 


カムニクのパレード通りから外れた「普通の家」にも花が飾ってあった。こんなところにも「アルプス文化圏」としての根付きを感じた。


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