少数民族・回族
西安には、約5万人の回族という中国人化したイスラム教徒がいる。西安の40以上の少数民族のうち最多である。シルクロードを通って来て、唐の時代からいた人々の末裔は、市中心部のイスラム寺院(清真大寺)の近辺に小売業、飲食業を営んでいる。女性はほかの民族とは結婚しなかったが、男性は異民族と結婚できるという習慣もあり、漢民族と通婚し、その宗教以外の風習や言語を受け入れた。しかし、メッカへの礼拝などの五行、偶像崇拝禁止などイスラム教の基本はしっかり守っている。私はかつて映画などで見た、行商人も出店しているような飲食店が密集し雑然とした昔の「中華街」に憧れていた。この清真大寺近くの「回民街」の散策で少し「中華街」気分を味わった気がした。
清真大寺に集まる回族。白い縁なし帽子をしたり、女性はスカーフをしている。
清真大寺とアラビア語表示。
清真大寺の中。礼拝用の絨毯が敷かれ、メッカの方角が示されている。
小さな店が並ぶ回民街
西域から木の実を持ってやって来た名残か、このような店が多い。右は中国版クレープのようなものを焼く露天商。
イスラム教徒として中華料理の定番の豚肉料理は食べない。「羊牛肉」の看板と串焼肉(シシカバブ)
今回の旅行で私が一番美味しいと思った料理。牛肉の湯包子。日本でいう小龍包に似ている
この湯包子のお店にはアラビア語表記もあった
回民街とは別の場所で入った回族料理店。上からカレーのようなスパイスの効いた麻婆豆腐、羊肉塩茹で、甘めの味噌を付ける生野菜。伝統的に漢民族は生物は食べなかった